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定番のカトラリー
デンマーク王室御用達として、各国のデンマーク大使館や北欧をはじめ世界各国で人々に愛され続けています。デンマークのカイ・ボイスンが1938年にデザインし、現在はステンレスの産地 新潟の燕市で制作されています。
シンプルでありながら美しい佇まい。持った時の重量感や口に運んだ時の使いやすさ。どれをとっても名品だとうなずける一品。
私も若い頃から少しずつ集めていましたが、家族が増えた今は数を揃え毎日のように使用しています。
きちんと食事をしたい時は上品な佇まい、日常の慌ただしい食事の時は丈夫で頼もしいカトラリー。変わらないのは、いつも手に取るたびに嬉しくなる感覚です。たくさんあるカトラリーの中から、無意識にいつも探して手にしてしまいます。
ディナースプーンは見た目は大きいですが、程よい重量感で口先がすっと細くなっているためとても使いやすいです。カレーやスープを最後まできれいにすくえます。
ちらっと見える小さな王冠。昔は刻印だったのですが、今はレーザープリント。目にするたびに愛らしさを感じます。
こちらは、ラテスプーン。アイスラテやハイボールに、背の高いグラスでも長さがあるのでくるくると混ぜられます。パフェ、かき氷にも使いやすいスプーン。佇まいが美しいです。
ステンレスで表面がマットな仕上がり。洗う時にガチャガチャと重ねて洗っても傷が目立たないのも嬉しいです。
長く使え、使うたびに嬉しくなるカトラリー。食べる喜びや楽しみも教えてくれているような気がします。
好日用品店 廣島友紀
IKEUCHI ORGANICのタオル
IKEUCHI ORGANICは、風力発電100%最小限の環境負荷で作られる愛媛今治のオーガニックタオル。
見た目はとてもシンプル。
さらっとした使い心地で、お風呂上がりの体についた水分を驚くほど吸収し乾きが早いです。
畳んだ時にかさばらないのも魅力。毎日使うのが楽しみになるタオルです。
使うことで良さを実感できるタオルは贈り物にもおすすめです。
「タオルを贈り物にいただいて、使って良かったので追加で買いにきました」という方も。
イケウチオーガニックは、使う人の安心安全を大切にし環境への取組みにしっかりと向き合う誠実な会社です。
正しい基準のオーガニックコットンタオルを作ることで自然とフェアトレードと呼ばれる関係が生まれ、染料の際に出る排水まできれいに処理しています。使う電力はすべて風力発電。
知れば知るほど環境や人に配慮したすばらしい会社です。スタッフの方も気持ちのよい方ばかり。
しかも、そのこだわりをタオルを選ぶ人や使う人へ押しつけないところもIKEUCHI ORGANICの魅力。
使うのも選択するのもあなた次第というスタンスは、人に対してのリスペクトを感じます。
最近では、定番の他にサウナタオルやキッチンタオルなど用途にあったタオルも続々と登場しています。
こういうタオルが欲しかったという、お客様の声が聞こえてきます。
丁寧に作られたタオルは、肌に触れた時の優しさと気持ちよさに繋がっています。
5年10年と長く使えるタオル、日々の生活に楽しみを与えてくれます。
好日用品店 廣島友紀
型染絵作家 山﨑菜穂子さん
山﨑菜穂子さんは日々の気づきや風景をモチーフにされている型染絵の作家さんです。
神奈川県で生まれ女子美術大学を卒業後、金沢卯辰山工芸工房を修了し金沢で作品を制作されています。
独自の視点で図案を型におこし、型染の技法で染め上げます。
図案家でもあり、お店のオリジナル包装紙をデザインしていただきました。
今では、「山﨑さん」や「菜穂ちゃん」と名前を呼んで包装紙を選んでくださる方も。
日本の伝統技法の型染ですが、山﨑さんが染めて加工される作品は毎日使えるようなものばかりです。
ハンカチやバッグ、ポーチにエプロン。
普段何気なく見ている風景や物が山﨑さんの視点で切り取られ、はっとさせられたりクスッとさせられたりします。
可愛らしいといういう言葉ではおさまらない、とてもセンスのある作家さんです。
手前2つは「リンゴ」一番奥は「ヤマボウシの実」。
普段は気づかない果物の断面や道端に生えているツタの葉など、山﨑さんの視点でみるとどれも素敵なモチーフになります。
型染は表面に色を乗せるのではなく、糸を染めるため色に深みがあり裏も表もしっかりと染め上がります。
型紙を切り抜いた部分が境界になるため、キリッとした輪郭と山﨑さんのモチーフが絶妙な組み合わせです。
「型染は制限があって、自由すぎない所が面白い」と山﨑さん。
使う人には自由な発想を与えてくれる山﨑さんの型染絵。
山﨑さんが2014年に金沢卯辰山工芸工房を修了した時の展示は今でも忘れられません。
天井から掛けられた大きな何枚もの布。
風景を切り取った型染の布でした。
大空を見上げているような気持ち良さに感動したのを覚えています。
大きな布から生まれてくる型染絵、気づくことや楽しむことの大切さを教えてもらっているような気がします。
好日用品店 廣島友紀
KONOのドリッパー
我が家では2代目のKONOのコーヒーフィルターとグラスポット。
1代目のグラスポットの持ち手は黒のプラスチックでしたが、2代目はさくらの木の持ち手を選びました。
持ち手が木なので、かさついてきたら蜜蝋ワックス などを塗ると馴染みます。
KONO(コーノ)は、1925年創業の珈琲サイフォン株式会社が生み出した日本のブランドです。
親子3代にわたって受け継がれ、長年珈琲愛好家の間で親しまれています。
KONO式ドリッパーは円錐型のフィルターで、日本でペーパードリップが普及していなかった1973年に発売開始されました。
内壁のリブが短いためペーパーが張り付くので雑味のない飲みがたえがあるまろやかな美味しい珈琲が淹れられます。
珈琲の美味しい淹れ方は、鉢植えの植物の水やりと似ているなと感じます。
ジョウロで水をサッーと急いで与えてしまうと、鉢の底から勢いよく水がそのまま流れていきます。
最初にゆっくりと全体に水を撒いて、しばらく土が水を吸収するのを待ちます。
土がぽこぽと音をたて少し膨らんだらゆっくりと水をあげて、あとは流すようにぐるぐると水をあげます。
植物は冷たい水を好みますが、珈琲は80℃〜87℃ほどがおすすめです。
植物を育てるのが上手な方は、もしかしたら珈琲を淹れるのが得意かもしれませんね。
珈琲豆を挽いて、ゆっくりと淹れていただく。
その一連の動作がとても心地よい時があります。
無心になってただただ「おいしくなあれ」と。
美味しい珈琲を飲みたいけど、家庭では難しいと感じている方にこそおすすめです。
美味しい挽きたてのお豆さえ手に入れば、コクがあってまるみのあるすっきりした珈琲が淹れられます。
その時その時の気持ちの変化も珈琲の味にあらわれます。
何も考えずに無心に珈琲を淹れる時間は心身ともに大切な時間。
使うたびに嬉しくなる道具を使っての珈琲は、ますます美味しいものに感じられます。
好日用品店 廣島友紀
染織作家 樋口佳苗さんの織物
上質なウールやカシミアを用いてあたたかで包み込むようなストールやマフラー、手袋などを作られている樋口佳苗さん。
新潟県出身で女子美術大学を卒業後、東京の織物工場で働きながら自宅のお部屋にある織り機で手織りをされています。
金沢市で制作されていたこともあり、その頃からのご縁です。
樋口さんのストールを巻いた方は、みなさん「あっ」と言って心地よさを感じてくれます。
巻いた時の軽さや包まれる感覚は、人が持っている優しさにとても似ています。
人の手が作るぬくもり、愛情、優しさが伝わる織物です。
技術とセンスもすばらしく、随所に遊び心も感じられます。
織物工場では機械織り、ご自宅では手織りと、同じ織りの仕事で集中力が続くのが樋口さんのすごい所。
ご自身の制作では手織りの持つ魅力や表現の広がりを大切にされています。
両方の工程を知っているからこそ生まれてくる手織りの織物。
丁寧に織り分けられ、布の透け感やでこぼことしたテクスチャーも特徴のひとつです。
タテの糸とヨコの糸から織られる織物。
デザインを考え、糸を選び時には染色し、丁寧に下準備に時間をかけます。
そして、調和やバランスをみながら織りすすめていく。
樋口さんの経験という多くの引出しが作品に生かされています。
良いことがあった日もそうでなかった日も樋口さんの織物は、ふわっと包み込んであたためてくれます。
いつもそばで寄り添ってくれるそんな存在です。
好日用品店 廣島友紀