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小さなお雛様
2026.02.13 friday
九谷焼の小さなお雛様に出会ったのは、今から十六年ほど前。
その当時働いていたお店の社長と一緒に訪れたクラフトギャラリーで、小さなお雛様が目に止まり、お店の室礼にと小さな立ち雛を選ばせていただきました。
器や花器が並ぶ店内の奥に進むとぽつんと一対のお雛様。
小さなお殿様とお姫様の可愛さに目を奪われました。
ギャラリーの店主は「九谷焼 赤地健さんの息子さんの径(けい)くん」と、作品をまるで親戚の子のように親しみを込めて紹介してくださったのを今でも覚えています。

九谷の磁土と絵具で作られたお雛様は、お殿様8cm、お姫様6cmほどの小さなサイズ。
まんまる顔が愛らしく表情豊かで、着物の柄が細かく華やか。
ちょっとしたスペースにも飾れ、小さなサイズにもかかわらずまわりの空間までお雛様の雰囲気を漂わせてくれます。
棚のどこに飾ろうか、台はどれにしようか、お花や枝ものを一緒に添えようかと、毎年やってくる立春の室礼の楽しみとなりました。
あれから月日が経ち、自分がお店を持つことに。
赤地径さんにお伺いすると今では立ち雛は制作されていないとのこと、、、
ぜひ制作していただけたらと、何度となく径さんや奥様に伝え続けて早六年。
念願叶って、小さな愛らしい立雛を作ってくださいました。
あの頃の記憶と一緒のお雛様。
また出会えた喜びと、お客様へお伝えできる喜び。
お雛様は制作過程で何体かうまく焼けなかったとのこと、五彩を使った絵付も手間がかかります。
多忙な時期に制作していただいた貴重なお雛様、感謝の気持ちでいっぱいです。

赤地径さんの小さなお雛様は、飾ることで春の訪れを感じ豊かな時間を与えてくれます。
健康や幸せを願うお雛様、大人になった自分への節句のお祝いにどうぞ。
生地史子さんの木のお皿
2026.01.23 friday
二年ほど前に出会ったのが、生地史子(しょうじふみこ)さんの木の平皿。
選ばせていただいた桜の木のプレートは、底が円錐台になっているので、テーブルから器が少し浮き上がったかのように食卓を楽しませてくれます。そして、表面がフラットなので美しい木目を思う存分楽しめ、料理を盛り付けられます。
「前菜のための平皿」という名前のとおりマリネやチーズを盛り付けたり、
ドライフルーツやナッツなどを乗せておつまみ皿として。
フルーツやケーキなどを盛り付けてデザート皿に。
時には、トレーとしてマグカップを置き焼き菓子を添えて。
器の余白が盛り付けたものを一層美味しく感じさせてくれます。

フラットな器は縁がないので、一見緊張感があり盛り付けも難しく感じるかもしれませんが、好きなものを少しずつ盛るだけで様になるというすぐれた器です。
表面はフラットに見えますが、真ん中はほんの少しだけ低くなっているので、ドレッシングやソースなどを料理に垂らしても広がらず自然と中心部分へ。まさに技ありの逸品。
生地さんから伺ったお話では、同じ木でも中心に近い部分の赤太(あかた)、幹に近い柔らかな白太(しろた)では、色味や木目が違うそう。そして、枝の近くは節目があり、根の近くは波打つような木目があります。
素直なまっすぐな木目のものや、環境の変化で木目が激しく波打っているものなど。
生地さんとお話していると、木の器に対する概念が変わり、大切な木を譲り受けたような気持ちに。
これからも我が家で、楽しく大切に使わせていただこうと思います。
香りを飲む
2025.11.07 friday

ノンアルコールなのに、お酒を飲んだ時のようにふわりとした心地よさ。
長野県松本市でジン専門のBarを営んでいた野村仁嗣さんがコロナ禍の頃、テイクアウトでも出せるものをと考え生まれたのが、ジンから発想を得た植物の素材の香りを楽しむノンアルコール飲料「草根木皮」。
製造所を訪れた時、近くの路地を歩いているとスパイシーな香りがどこからともなく漂い、香りの先にたどり着いたのが、小さな湯宿を改装した趣のある建物でした。

入口横には、作業を終えた青い大きな鍋がずらりと並び、奥へ進むと清潔感のある加工場で瓶詰めの作業が行われていました。

作業工程をお伺いした際に印象的だったのが、素材のひとつであるカルダモンの外皮を剥いて中の種子をだす作業。砧(きぬた)という本来布打ちに使う木製の棍棒でひたすら叩くそう。
その姿を想像するととても原始的で、「草根木皮飲料 くさわけ」の香りの原点のような気がしました。 
カルダモンの種子を取り出すの際、使用する道具、砧(きぬた)。
草譯の原材料:左から カルダモン、コリアンダーシード、バニラ、他にジンジャー、レモン、
※店頭ではそれぞれの素材を標本箱に入れて展示しています。

陽の原材料:左からカシア、セイロンシナモン、シナモンリーフ、その他にレモン
ジュースともクラフトコーラともジンジャエールとも違う、 味わうというより香りや喉越しをゆっくりと楽しむ、まさにお酒のような飲み物です。

草根木皮飲料 くさわけ
web site https://kusawake.jp/
instagram @kusawake_2021
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【くさわけミニボトル】とテイスティンググラスのセット |
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【くさわけミニボトル】とラージステムグラスのセット |
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【くさわけミニボトル】とステムサケグラスのセット |
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【くさわけミニボトル】とステムサケグラスのセット |
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【くさわけミニボトル】とソーダグラスのセット |
誰かに贈りたくなる「木の匙」
2025.05.15 thursday

贈り物を選ぶとき、まずは相手の顔を思い浮かべ、好きなものや好きなこと、興味があることなど、その方にあった贈りものを頭の中でフル回転させ考えます。
普段は、そう。
そのような選び方なのですが、細部まで使う人のことを考え丁寧に作られた「ふじい製作所の木の匙」にかぎっては、木の匙を愛用してくれそうな方を思い浮かべ、贈り物にしたいと考えてしまいます。
取り分けのサーバーとしてはもちろん、ご飯を盛る時にささっと水をつけてしゃもじの代わりにしたり、あえものを混ぜたりよそったり、サーバーとしてだけではなく、しゃもじ、木ベラとして多くの活躍の場があります。
半年ほど使っていますが、特にメンテナスンスはしていなくても気持ちの良い木の肌触りのまま。使う前に木目や形にうっとりし、使うたびに使いやすさに感心し、洗った後も木の肌触りの気持ち良さについつい触ってしまいます。
兵庫県小野市のふじい製作所で作られる木製品。藤井さんご夫婦が木と向き合い誠実なものづくりをされています。木目や木の質感、形、持ち手の角度や柄の先端まで美しく、使う人のことを考え抜かれた優しさを感じられます。
木の匙を喜んで使ってくれそうな、
贈りたい人が次々と思い浮かびます。

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ふじい製作所 / 匙 |
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ふじい製作所 / 取り分け匙 |
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ふじい製作所 / デザートスプーン |
祖父に贈りたかった「ちろり」
2025.04.21 monday

「ちろり」、呼び名が愛らしいお酒を温める道具。
家ではアルミのものを使用しており、ちろりに出会うまでは日本酒は常温か冷酒でとこだわりのようなものがありましたが、年齢を重ねるうちに、寒い時期の温燗(ぬるかん)は体もあたたまり美味しいと感じるように。
やかんでお湯を沸かし火を消し、しばらくしてからちろりを入れ数分。好みの温度にするのはやや難しいのですが、その日その日で違う温度も楽しく思えるように。寒く冷えきった日には少し熱めの熱燗。おでんや鍋と一緒にいただく時は温燗で。
子供の頃は、祖父が冬になると「燗をつけて」と何度も祖母にお願いしていたのを思い出しました。
祖母が病院に入ってからは、自分でお酒をコップに注ぎそのまま呑むようになり、ちろりであたためることはなくなりました。
赤地陶房の赤地径さんの九谷焼のちろりは、絵付けが優しくあたたかくまるで家族の笑顔のよう。
今では祖父も祖母も亡くなりましたが、赤地径さんのちろりを贈ってあげたかったと今更のように思います。


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赤地径 / ちろり 小花 |
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赤地径 / ちろり 梅花 |
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赤地径 / ちろり 縦縞 |
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赤地径 / ぐいのみ 花
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赤地径 / ぐいのみ 縦縞(中に花)
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赤地径 / ぐいのみ 横縞(中に花)
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赤地径 / ぐいのみ 縦長
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