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飾る和紙
2024.12.21 saturday
石川県 中能登町で和紙制作を行う紙すき工房【ののわし】の松尾明香さんは、野に咲く草花で和紙を作られています。
立体的な作品や色鮮やかな花々、時には異素材を和紙で包んだアートのような作品など幅広く手がけられています。今まで手紙や葉書などは好んで和紙を使っていましたが、【ののわし】の和紙に出会ってからは和紙を部屋に飾るという楽しみが増えました。
我が家に迎えたのはリビングのソファーの横壁に掛けた1枚の和紙のパネル。 みょうがの葉で作られた和紙は、植物の繊維が積み重なった表情がなんともいえず、漆喰の壁や空間にすっと馴染んでいます。ソファーに座るたびにふと目に入り、家の中に植物があるような自然の素材感に心が癒されます。
みょうがの葉のうっすらとした緑色が少し変化したものをいただいたのですが、時が経つにつれ素材が変化していくというのも【ののわし】さんの作品の魅力のひとつです。和紙の原料となる楮(こうぞ)だけではなく、みょうがの葉も紙になるというのも新鮮な驚きでした。風景や素材をそのまま和紙に留めたような作品は、季節の草花、愛らしい種子が和紙に包まれ、その美しさに心を奪われます。
ここ数年、自然の脅威に体が萎縮し気付かない内に心まできゅっと小さくなっていたような気がします。【ののわし】さんの和紙に出会ってからは、小さな葉っぱや種、植物の美しさにはっとさせられ心がほどけていくような感覚に。部屋に飾る和紙がひとつふたつと増え、暮らしが穏やかになりました。
ののわし 稲飾りのタペストリー |
ののわし 稲飾りのタペストリー
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ののわし 稲リースパネル 大
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