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モレスキンのこと
2022.11.24 Thursday
モレスキンはフランスで古くから愛用されてきた黒革のノートが原型となっています。
ピカソやヘミングウェイなどの著名な芸術家や作家から愛され「伝説のノート」呼ばれています。1997年イタリアで創業した「モレスキン」により現代に蘇りました。
この手帳に出会ったのは、18年前ほど。
仕事の手帳として購入し、特別な手帳を手に入れたとドキドキしたのを覚えています。外側のハードカバーはしっかり、中の紙はクリーム色でしなっとしていてめくりやすい。万年筆のインクを吸いすぎて、裏うつりもしますが、見返すと自分なりの味がでています。18年たった今でも、紙の色は若干黄色になった気もしますが、何度も読み返しています。
現在は、Xラージのソフトカバーを家族の共有ノートとして使っています。
Xラージ(190×250mm)は、最初は大きさにためらうのですが使いはじめると枚数がたくさんあるので気にせず、思いついたことをなんでも書きます。結婚当初に書いていたのは、欲しいものややりたいこと、住みたい家や工房、どんなお店がしたいかなど。イラストもいれて、どんどん書いていました。頭の中で整理できていないことや思い、言葉、ひらめきなど。あとで振り返ってみると、自分の本心に出会ったような気持ちになります。
書くことで忘れていた記憶も思い出すことができ、振り返ってみると叶っていることがずいぶんあります。
夢ノートというと大げさかもしれませんが、自分に向き合う大切なノートだと思っています。
使い方は人それぞれ。日々の出来事、スケジュール、読書メモ、アイデア、レシピ、コレクション、旅、健康、スケッチ。モレスキンのノートをオリジナルで楽しんで使っている方が多く、自由さに魅力をかんじます。
今回、ご縁があってモレスキンのノートを取り扱うことに。
3種類のノートを仕入れてみました。
(左)ダブルレイアウトノートブックXラージ ソフトカバー(190×250mm)ブラック
大きく感じるサイズですが、大きくページ数もあるのでどんどん書きすすめられます。あえて、ハードカバーではなくソフトカバーに。ソフトな表紙の方が身構えずに、気軽にめくれるのでこちらにしました。180度しっかりとひらくことができるのでとても書きやすいです。
近年、右が横罫線、左が線がないプレーンの組み合わせが発売されました。今まで全ページ プレーンを長年使ってきましたが、イラスト以外に文字を書くことが多いので横罫線があればとても便利です。
かゆいところに手の届くようなありがたい手帳です。
MOLESKIN |
ダブルレイアウトノートブックラージ ハードカバー(130×210mm)サファイヤブルー
はじめての方におすすめの右が横罫線、左が線がないプレーンの組み合わせ。このサイズは使いやすく、カバーがハードなので立ったままでも書くことができます。
一番後ろに拡張ポケットがあり、メモやいただいた名刺など入れることができ、ゴムバンドがついているので落ちる心配もありません。昔からモレスキンは黒という印象でしたが、最近では色々な色が出ています。今回、仕入れたのはサファイアブルー。贈り物にもおすすめの色です。
MOLESKIN |
カイエ ジャーナル ポケットサイズ3冊セット(130×210mm)マートルグリーン
小さなサイズのノート。表紙の色が上品で3冊がセットになっています。小さなサイズだとポケットに入りやすく、1冊ずつ家族やお友達で分けあうのもよいですね。後半の16枚にはカッティングも入っています。
大事なページだなと感じたら、ピリッとちぎって保存用のノートに貼り付けておくのもよいかもしれません。
ノートブックの1ページ目をめくると、「In case of loss,please return to」と書かれています。
落としたときの連絡先を記入する欄。ノートがいかに大切かを物語ってくれるしゃれた言葉です。モレスキンの魅力は、こういったところにあるのかもしれません。
定番のカトラリー
2022.08.20 Saturday
デンマーク王室御用達として、各国のデンマーク大使館や北欧をはじめ世界各国で人々に愛され続けています。デンマークのカイ・ボイスンが1938年にデザインし、現在はステンレスの産地 新潟の燕市で制作されています。
シンプルでありながら美しい佇まい。持った時の重量感や口に運んだ時の使いやすさ。どれをとっても名品だとうなずける一品。
私も若い頃から少しずつ集めていましたが、家族が増えた今は数を揃え毎日のように使用しています。
きちんと食事をしたい時は上品な佇まい、日常の慌ただしい食事の時は丈夫で頼もしいカトラリー。変わらないのは、いつも手に取るたびに嬉しくなる感覚です。たくさんあるカトラリーの中から、無意識にいつも探して手にしてしまいます。
ディナースプーンは見た目は大きいですが、程よい重量感で口先がすっと細くなっているためとても使いやすいです。カレーやスープを最後まできれいにすくえます。
ちらっと見える小さな王冠。昔は刻印だったのですが、今はレーザープリント。目にするたびに愛らしさを感じます。
こちらは、ラテスプーン。アイスラテやハイボールに、背の高いグラスでも長さがあるのでくるくると混ぜられます。パフェ、かき氷にも使いやすいスプーン。佇まいが美しいです。
ステンレスで表面がマットな仕上がり。洗う時にガチャガチャと重ねて洗っても傷が目立たないのも嬉しいです。
カイ・ボイスン|カトラリーディナーセット |
長く使え、使うたびに嬉しくなるカトラリー。
食べる喜びや楽しみも教えてくれているような気がします。
好日用品店 廣島友紀
IKEUCHI ORGANICのタオル
2022.07.16 Saturday
IKEUCHI ORGANICは、風力発電100%最小限の環境負荷で作られる愛媛今治のオーガニックタオル。
見た目はとてもシンプル。
さらっとした使い心地で、お風呂上がりの体についた水分を驚くほど吸収し乾きが早いです。
畳んだ時にかさばらないのも魅力。毎日使うのが楽しみになるタオルです。
使うことで良さを実感できるタオルは贈り物にもおすすめです。
「タオルを贈り物にいただいて、使って良かったので追加で買いにきました」という方も。
イケウチオーガニックは、使う人の安心安全を大切にし環境への取組みにしっかりと向き合う誠実な会社です。
正しい基準のオーガニックコットンタオルを作ることで自然とフェアトレードと呼ばれる関係が生まれ、染料の際に出る排水まできれいに処理しています。使う電力はすべて風力発電。
知れば知るほど環境や人に配慮したすばらしい会社です。スタッフの方も気持ちのよい方ばかり。
しかも、そのこだわりをタオルを選ぶ人や使う人へ押しつけないところもIKEUCHI ORGANICの魅力。
使うのも選択するのもあなた次第というスタンスは、人に対してのリスペクトを感じます。
最近では、定番の他にサウナタオルやキッチンタオルなど用途にあったタオルも続々と登場しています。
こういうタオルが欲しかったという、お客様の声が聞こえてきます。
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丁寧に作られたタオルは、肌に触れた時の優しさと気持ちよさに繋がっています。
5年10年と長く使えるタオル、日々の生活に楽しみを与えてくれます。
好日用品店 廣島友紀
KONOのドリッパー
2022.03.17 Thursday
我が家では2代目のKONOのコーヒーフィルターとグラスポット。
1代目のグラスポットの持ち手は黒のプラスチックでしたが、2代目はさくらの木の持ち手を選びました。
持ち手が木なので、かさついてきたら蜜蝋ワックス などを塗ると馴染みます。
KONO(コーノ)は、1925年創業の珈琲サイフォン株式会社が生み出した日本のブランドです。
親子3代にわたって受け継がれ、長年珈琲愛好家の間で親しまれています。
KONO式ドリッパーは円錐型のフィルターで、日本でペーパードリップが普及していなかった1973年に発売開始されました。
内壁のリブが短いためペーパーが張り付くので雑味のない飲みがたえがあるまろやかな美味しい珈琲が淹れられます。
珈琲の美味しい淹れ方は、鉢植えの植物の水やりと似ているなと感じます。
ジョウロで水をサッーと急いで与えてしまうと、鉢の底から勢いよく水がそのまま流れていきます。
最初にゆっくりと全体に水を撒いて、しばらく土が水を吸収するのを待ちます。
土がぽこぽと音をたて少し膨らんだらゆっくりと水をあげて、あとは流すようにぐるぐると水をあげます。
植物は冷たい水を好みますが、珈琲は80℃〜87℃ほどがおすすめです。
植物を育てるのが上手な方は、もしかしたら珈琲を淹れるのが得意かもしれませんね。
珈琲豆を挽いて、ゆっくりと淹れていただく。
その一連の動作がとても心地よい時があります。
無心になってただただ「おいしくなあれ」と。
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美味しい珈琲を飲みたいけど、家庭では難しいと感じている方にこそおすすめです。
美味しい挽きたてのお豆さえ手に入れば、コクがあってまるみのあるすっきりした珈琲が淹れられます。
その時その時の気持ちの変化も珈琲の味にあらわれます。
何も考えずに無心に珈琲を淹れる時間は心身ともに大切な時間。
使うたびに嬉しくなる道具を使っての珈琲は、ますます美味しいものに感じられます。
好日用品店 廣島友紀
伝えたい布もの
2021.07.12 Monday
お店で取り扱いのあるSuno&Morrison。
Suno&Morrisonは、福岡に住む齋藤由清乃さんがはじめたブランドです。
オーガニックコットンのガラ紡を中心に、インドの手紡ぎ手織りの布やベトナムのカゴなど、実際に使ってみて気持ちよいと感じた糸や素材でものづくりをされています。
ガラ紡とは、ガラ紡機と呼ばれる紡績機で紡いだ糸のこと。
明治時代、糸が貴重だった時代にくず糸を再び糸として再生させるために作られました。
当時は水車で動いており、現在は電力で動きますが仕組みは当時のまま。
量産型の紡績機におされ、徐々に衰退し現在は2、3件で稼働しているのみとなりました。
材料を余すことなく大切にする昔の人の知恵がつまった布。
そして、なにより驚くほどの柔らかさと軽さ。触れるたびに気持ちよさを実感できます。
冬は暖かく、夏は通気性があり速乾性にも優れています。
手紡ぎの手織りのカディはインドで作られています。
使い込むほどに柔らかくなっていく楽しみがあります。インド糸は発色がとても綺麗です。
齋藤さんがデザインをし配色をすることで、さらに魅力のある布となります。
色の組み合わせが絶妙で、とても洗練されています。
ガラ紡やカディのあまり布で、赤ちゃん用のスタイやぬいぐるみを作られています。
布もの以外にもベトナムで作られたカゴやマットなども、生活に溶け込むような品物が揃ったブランド。
齋藤由清乃さんは、穏やかで芯が通った魅力的な女性です。
初めてお会いした時から、齋藤さんのお人柄に魅力を感じ背景のあるものづくりをお伝えしたいと思いました。
世の中の状況が落ち着いたら、紡績機がある一宮にもぜひ訪れてみたいです。
好日用品店 廣島友紀